
企業向け定期健康診断のご説明
札幌の婦人科「ネオクリニック」です。
病気を未然に防ぐため、また、できるだけ早く病気を見つけるために健康診断を定期的に受けることが推奨されています。
会社員の場合は、労働安全衛生法という法律によって定期的に健康診断を受診することが義務づけられています。つまり、定期健康診断の実施は法律上の会社の義務であるということです。
会社は人を雇っている以上、従業員の健康を守る必要があります。長時間に及ぶ時間外労働、不規則な労働時間により体調を崩し日常生活がままならなくなった場合、会社側が大きな責任を問われることもあるのです。
従業員を雇っているという責任上、企業向け定期健康診断の費用は会社負担となります。健康診断をするために必要となった交通費も会社負担です。
しかし、乳がん検診など何かオプションをつける場合は別途、従業員が費用を負担することになりますのでご注意ください。
健康診断では検査項目が決められていますので、どこの病院に行っても同じ項目の検査をします。検査が終わるとしばらくしてから検査結果が届きます。もしも検査に異常があった場合はさらに詳しく検査するように通達が行く場合がほとんどです。
会社員側からすると「また健康診断に行かなければいけないのか…。」と面倒に思ってしまわれる方も多いとは思いますが、健康診断を無料で受けられるのは会社員だけの特権です。自分でお金を出して定期健康診断を受けようとすると時には数万円かかってしまうこともあります。
早期発見、早期治療を行い、健康な体を維持するためにも健康診断は必ず受診しなければなりません。
目次
企業向け定期健康診断とは?
健康診断には大きく2つの種類があります。1つは特殊健康診断、2つ目は一般健康診断です。
特殊健康診断
こちらは一般的なサラリーマンではなく特殊な仕事に就いている方が受ける健康診断です。
特殊な仕事とは変わった仕事という意味ではなく、普通の仕事と比べて健康に害が及ぶ可能性のある仕事のことを指します。労働衛生上、特に注意が必要な職業と思ってもらえたら良いです。
- 高気圧業務
- 放射線業務
- 特定化学物質業務
- 石綿業務
- 鉛業務
- 四アルキル鉛業務
- 有機溶剤業務
上記の業務に就いている方は特殊健康診断を受ける必要があります。
上のすべての業務で同じ健康診断が行われるわけではありません。業務内容によって検査項目が異なります。
例えば有機溶剤業務に就いている方の場合、業務中にキシレンやトルエンなどの有機溶剤に曝露している可能性があります。気が付かないうちに有機溶剤による曝露を受け続けていると当然、健康にも影響が出てしまうので定期的な検査が必要なのです。
尿検査や血液検査によって尿中代謝物や肝機能、ヘモグロビン量などを調べていきます。
鉛業務を手とする業務に就いている方は血液検査によって貧血が出ていないか、検査値に異常がないかなどを検査していきます。
場合によってはどのような環境で業務をしているのか調査されることも。
一般的な定期健康診断は年に1度だけの受診で良いのですが、特殊健康診断は6ヶ月以内ごとに1回受診する必要があります。会社内で人員の配置換えをした場合も都度、健康診断の受診が必要です。
一般健康診断
一般健康診断はどの職種に就いていようと関係なく行われる検査のことです。
- 雇入時の健康診断
- 定期健康診断
- 特定業務従事者の健康診断
- 海外派遣労働者の健康診断
- 給食従業員の検便
これらの健康診断のことを一般健康診断と呼んでいます。
定期健康診断は一般健康診断の中の1つです。
定期健康診断は常時、会社に勤めている方は受ける義務があります。年に1回、必ず受診しなければなりません。大きな企業だと従業員がまとめて一斉に健康診断を受けられる日を設けている場合もあります。会社と提携している病院を自分で選んで受けることも可能です。
会社は従業員に健康診断を受けさせる義務があり、従業員は期間内にきちんと検査を受ける必要があります。
会社によっては健康診断を受けないことによって罰則があることもあるので忘れずに受診するよう気をつけましょう。
定期健康診断は総合病院や内科、産婦人科などの医療機関で行われています。ネオクリニックでも企業向け定期健康診断を行っていますので札幌近郊にお住まいの方はご相談ください。
企業向け定期健康診断でできること
では、企業向け定期健康診断ではどのような検査ができるのでしょうか。検査は以下の11個の項目について行われます。
- 既往歴及び業務歴の調査
- 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
- 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
- 胸部エックス線検査及び喀痰検査
- 血圧の測定
- 貧血検査
- 肝機能検査
- 血中脂質検査
- 血糖検査
- 尿検査
- 心電図検査
検査項目が11個もあると意外に多いと感じるかもしれませんが、中には医師の判断によって検査しない項目もあります。
また貧血検査や肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査はどれも血液検査によって行うので実際の負担は少ないです。
既往歴及び業務歴の調査
今までに大きな病気をしたことがないか、また現在治療中の病気がないか、いつから会社で働きはじめたのかなどを確認します。
自覚症状及び他覚症状の有無の検査
問診票に気になることを書くか、または医師が直接何か気になる症状がないかを確認します。
身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
学校の健康診断でやったのと同じように身長や体重をはかります。身長は20歳以上の方であれば医師が必要でないと認めた場合に限り検査されないこともあります。同様に腹囲もすべての方で測定するわけではありません。40歳未満の方や妊娠中の方などは測らないこともあります。
胸部エックス線検査及び喀痰検査
いわゆるレントゲン検査です。胸のレントゲンを摂ることによって心臓や肺に異常がないかどうかを検査します。
血圧の測定
血圧が高すぎたり低すぎたりしないか検査をします。年々増えていく生活習慣病の1つとして高血圧患者も増えているので早め早めの血圧コントロールが大事です。
貧血検査
血液検査によって血色素量や赤血球数の検査を行います。貧血にはいくつか種類がありますが中でも鉄欠乏性貧血は女性の10人に1人が罹患していると言われているため、数値によってはきちんと治療をしていく必要があります。
肝機能検査
肝機能についても血液検査によって確認します。GOTやGPT、γ-GTPの値を見ることで肝臓の機能に異常がないかどうかを調べます。
血中脂質検査
こちらも血液検査によって確認します。生活習慣病の1つである脂質異常症を防ぐのに大事な項目です。LDLコレステロールやHDLコレステロール、血清トリグリセライドの値を確認します。
血糖検査
血糖値も血液検査によって数値を確認します。血糖値が高い状態が続く糖尿病も立派な生活習慣病の1つです。糖尿病は悪化すると透析を必要とし、生活に大きな負担をかけるため未然に防ぐことが大事です。
尿検査
尿検査では尿中の糖や蛋白の有無を検査します。糖尿病の場合で尿糖が、腎臓の働きが弱っていると蛋白尿が出る場合があります。
心電図検査
心臓の動きが正常かどうかを確認します。心臓の動きを電気信号として記録するものです。徐脈や頻脈、心疾患がないかどうかなどを調べます。
※貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、心電図検査は医師の判断により受診者の年齢によって検査がないこともあります。
ネオクリニックで実施している企業向け定期健康診断について
ネオクリニックの企業向け健康診断に関しては、現在調整中となっております。
もしご興味がある場合は、お問い合わせよりご連絡ください。