処方薬「ラベルフィーユ」のご説明

こんにちは、札幌の婦人科「ネオクリニック」です。
ここでは当院で取り扱っております、ラベルフィーユの「効果」「価格」「飲み方」「ラベルフイーユをお勧めしたい方」などを解説致します。
ラベルフィーユはトリキュラーのジェネリック医薬品です。薬の費用を少し安くしたいとお考えの方は、ジェネリック医薬品のラベルフィーユをお勧めします。ジェネリック医薬品とは、先発医薬品（ここではトリキュラー）と効能効果、安全性が同じと国が認め、価格は先発医薬品よりも安価に設定された医薬品です。

ラベルフィーユとは

ラベルフィーユはピルと呼ばれる経口避妊薬です。現在、たくさんの種類のピルがありますが、どのピルにも卵胞ホルモン（エストロゲン）製剤と黄体ホルモン（プロゲステロン）製剤が含まれています。

ラベルフィーユは低用量ピル

ピルに含まれる卵胞ホルモンの量によって高用量ピル、中用量ピル、低用量ピルと分類されますが、ラベルフィーユは低用量ピルです。
低用量ピルは卵胞ホルモンの量が50µg未満となっていますが、現在、ピルといえば、低用量ピルをさしています。
低用量ピルは、卵胞ホルモンの副作用を軽減するために作られました。
避妊効果を保持するギリギリの量まで卵胞ホルモンを減らし、黄体ホルモンをバランスよく組み合わせることで、血栓症、肝障害、がん誘発といった副作用を軽減できたといわれています。

ラベルフィーユは第2世代ピル

ピルは第１~第4世代まであります。
第1世代ピルが1960年代。アメリカで開発されて以来、さらに開発、改良を重ね、現在、第4世代まであります。

ラベルフィーユは第2世代のピルであり、中に含まれる黄体ホルモン製剤は「レボノルゲストレル」で、卵胞ホルモン製剤は「エチニルエストラジオール」です。
第1~第4世代ピルのそれぞれの特徴を表しているのは、黄体ホルモン製剤。
第1~第4世代ピルに含まれる卵胞ホルモン製剤は全て同じものですが、黄体ホルモン製剤は世代ごとに違う製剤が含まれています。

ラベルフィーユは3相性ピル

ラベルフィーユは、3相性ピルです。
ピルを飲む21日間にホルモン量の配合比率を変化させた3個の錠剤をシートに示されている通りに飲んでいくため、3相性ピルといわれています。
ちなみに、21日間、同じ配合比率のピルは1相性ピルに分類されます。

ラベルフィーユの効果

ラベルフィーユの高い避妊効果は、以下の3つの作用機序によるものです。

➀排卵を抑制する効果

生理を迎えた女性の体内に存在するホルモンは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンです。卵胞ホルモンと黄体ホルモンが相互に働きあって、妊娠が成立するわけですが、この二つのホルモンの量を調節しているのが脳です。
体内の卵胞ホルモンが減少すると、脳が卵胞に卵胞ホルモンを出すよう指示します。
指示を受けた卵胞は卵胞ホルモンを分泌し、卵胞から卵子が排出（排卵）され、精子と結合します。

このシステム作動中に、ラベルフィーユが連続して体内に入ると、卵胞ホルモンの量は減ることがなく、常に一定量存在していることになりますよね。
そのため、脳は卵胞に卵胞ホルモンを増やすよう指示を出す必要がありません。脳から指示がないため、卵胞は卵胞ホルモンを分泌させる必要がない、つまり、ラベルフィーユによって排卵が抑えられたということになります。

②子宮内膜の肥厚を抑える効果

妊娠を成立させるためにはできた受精卵が着床できるように子宮内膜を厚くして整えていく必要があります。この作業を卵胞ホルモンや黄体ホルモンが行なうのですが、ラベルフィーユによって排卵が抑制されてしまったことで、受精卵はできず、子宮内膜を厚くして整える必要がありません。

③精子が子宮頸管を通れないように阻止する効果

精子は子宮頚管の中を通過して卵子と出会います。ラベルフィーユは子宮頚管の粘液の性状や分泌量を変え、精子の子宮頸管内の通過を阻止します。

ラベルフィーユの価格

ネオクリニックでのラベルフィーユの価格は

ラベルフィーユ	2,500円／1シート

となっています。

ラベルフィーユ21の飲み方

ラベルフィーユ21は3相性ピルであるため、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合比率が異なる錠剤が3種あります。見分けがつくよう錠剤に色分けがしてあるため、飲み間ちがう心配はありません。
1日1錠、定時に赤褐色糖衣錠からシートの順番に沿って飲んでいきます。21日間、飲み終わったら7日間、休薬し、ここまでが1クールです。その翌日から（2クール以降）、出血の有無に関係なく、新しいシートから飲み始めます。

ラベルフィーユ28の飲み方

21日までの飲み方はラベルフィーユ21と同じです。22日から28日の7日間は赤色糖衣錠を飲みます。この赤色糖衣錠は全く薬効成分が含まれず、無害な偽薬です。
この赤色糖衣錠はラベルフィーユ21の休薬期間に相当するのですが、休薬期間も飲む所作を休まないことで飲み忘れ、飲み遅れを防止しようとするものです。
飲み忘れ、飲み遅れが心配な方は、ラベルフィーユ28をお勧めです。

飲み始めの時期

月経開始日から飲み始めます。当日、飲み忘れた場合、飲み忘れた時点で飲み、それから7日間は別の避妊法も併用しましょう。

飲み忘れに気付いた時

飲む予定時間から24時間以内に飲み忘れに気付いた場合、その時点ですぐに飲み、当日、飲む予定の錠剤も決めてある時間に飲みます。
そのため、この日に飲む錠剤数は「2錠」です。

2日以上してから飲み忘れに気付いた場合は、次の月経開始日まで飲まないでいましょう。次の月経開始日に飲む時は飲みかけのシートではなく、新しいシートから飲んでいきます。
また、次の月経開始日までは別の避妊法で対応する必要があります。

こういう方にラベルフィーユがお勧め

ラベルフィーユはトリキュラーのジェネリック医薬品で、誰でも使いやすいピルですが、特に下記のような方にお勧めです。

避妊を失敗したくない方

ラベルフィーユの避妊成功率はコンドームよりも高い確率で成功するといわれています。

薬をよく飲み忘れる方

ラベルフィーユのようなピルは正しく飲んでこそ、高い避妊成功率を得ることができるとされています。
そのため、飲み遅れたりすることがないように工夫されたラベルフィーユ28がお勧めです。

生理不順・過多出血などがある方

ラベルフィーユを指示通り、飲んで避妊している間に月経不順や過多出血が改善されることがあります。
それはラベルフィーユを規則正しく飲むことで月経周期が正常になったり、子宮内膜の肥厚が抑えられたりして月経出血量が自然と調節されていくためです。

厳格な食事制限によるダイエットを経験した方

短期間で厳しい食事制限のダイエットをされた方は、特にカルシウム不足で骨がもろくなっています。
ベルフィーユに含まれる卵胞ホルモン製剤は、骨を丈夫にする働きがあります。
つまり、ラベルフィーユを飲んで避妊をしながら、骨の脆弱も防ぐことできるわけです。