札幌市中央区の産婦人科「ネオクリニック」

完全自由診療の札幌中央区の婦人科。ピル処方/緊急避妊対応

性病治療薬のご説明

処方薬「ハイセチン膣錠」のご説明

ネオクリニック

札幌にある婦人科、「ネオクリニック」では、細菌性膣炎や雑菌によるおりものの増加や独特な臭いなどを改善する治療薬として、抗生剤である「ハイセチン膣錠」を処方しています。

ハイセチン膣錠はクロマイ膣錠のジェネリック医薬品で先発薬に比べて安価で継続しやすいことから、当クリニックでも患者さんの症状に合わせて処方しているお薬です。

今回はネオクリニックでも取り扱っている処方薬の「ハイセチン膣錠」をご説明いたします。

ハイセチン膣錠とは

ハイセチン膣錠は富士製薬から発売されている、膣内に入れる錠剤で、先発薬である「クロマイ膣錠」のジェネリック医薬品です。主成分はクロラムフェニコール100mgです。

ジェネリック医薬品は、すでに開発されている薬と同じ有効成分を持った薬で、新薬を開発する時間や費用が少なくて済むため、安全性や効き目が同程度でありながら比較的安価で購入することができるお薬のことを言います。

ハイセチンはクロマイ膣錠と同様に、「細菌性膣炎」などの細菌感染症の治療に用いられます。では細菌性膣炎とはどのような感染症なのでしょうか?

細菌性膣炎

細菌性膣炎はレンサ球菌やブドウ球菌、大腸菌などの常在菌と呼ばれる細菌が膣内に繁殖することで起こる膣の炎症のことを言います。

通常は、膣内にいる乳酸桿菌が膣を酸性に保ち細菌が繁殖しにくい環境を保っていますが、膣内の洗いすぎや体調不良、ストレス、疲労の蓄積などで免疫力が低下すると膣内の自浄作用が弱くなり菌が繁殖しやすくなってしまいます。

すると常在菌は増えてしまい細菌性膣炎を引き起こします。細菌性膣炎は軽度の場合は、自覚症状はほとんどなく、悪化することで乳白色のおりものや魚の腐ったような特徴的な臭いがあり、下腹部通や不正出血を起こす場合もあります。

症状が悪化するとトリコモナス膣炎やカンジタ症、その他の性感染症を合併しやすくなり、不妊の原因にもなりますので早期の段階で病院を受診しましょう。

ハイセチン膣錠の効果・副作用

ハイセチン膣錠は細菌性膣炎や膣内で雑菌が増えている時に使用する薬です。細菌性膣炎は性病ではありませんので性病治療薬としての効果は期待できません。

しかし、過度の性行為によって膣内の自浄作用に影響がある場合で、体調不良や疲労、ストレスなどの要因が加わることで細菌性膣炎を引き起こす場合があります。

類似する感染症にカンジタ症やトリコモナス膣炎などがありますが、カビや原虫が原因であるためハイセチン膣錠では効果が期できません。

効果

ハイセチン膣錠の効果は、細菌などの生育に必要な蛋白質の合成を阻害することにより抗菌作用を示します。

おりものの増加やおりものの色の変化、悪臭などの症状がみられる場合には細菌の種類に関係なく使用されます。ハイセチン膣錠の使用をお勧めする方は以下のような方です。

生活習慣が乱れている方

細菌性膣炎の原因の一つに生活習慣の乱れがあります。不規則な生活は睡眠不足や疲労が蓄積しやすくホルモンバランスが乱れを引き起こします。疲労が蓄積しないように規則正しい生活を心がけ、質の高い十分な睡眠を取りましょう。

ストレスが溜まっている方

ストレスも細菌性膣炎を引き起こす原因の一つです。過度のストレスは、女性ホルモンのバランスが乱れるだけでなく自律神経の乱れにも関係しています。休日や空いている時間を使用して運動やご褒美の時間、趣味の時間などでストレス発散することも大切です。

生理後の性行為

生理が終わったばかりの頃は、膣内の環境は膣内を酸性に保つ乳酸桿菌が少なく細菌が繁殖しやすくなっています。この時期にパートナーと性行為をすると細菌性膣炎になりやすいと言われています。

普段からピルを服用している女性で、膣内射精のある性行為がある場合には、精子がアルカリ性であるため細菌性膣炎を引き起こしやすくなりますので注意しましょう。

ウォシュレットの使い過ぎ

ウォシュレットのビデ機能や、入浴時のシャワーで膣を洗いすぎてしまうと、乳酸桿菌が洗い流されてしまい細菌性膣炎になりやすくなってしまいます。生理後に経血を洗い流す目的で使用する場合でも過度の使用は避けましょう。

副作用

ハイセチン膣錠の主な副作用は、発疹、そう痒、局所の発赤、局所のびらん、局所の刺激、接触性皮膚炎、全身性皮疹・紅斑などの症状が報告されています。

ハイセチン膣錠を使用してこれらの症状が現れた場合には、一時的に使用を中止して主治医に相談しましょう。

また重篤な副作用として、アナフィラキシーショックがあり呼吸困難やじん麻疹、唇・舌・咽頭の腫れの症状がります。症状が現れた場合には、ハイセチン膣錠の使用をすぐに中止して、早急に病院を受診しましょう。

これらの症状の他にも、ハイセチン膣錠の使用後に体に変化や異常が現れた場合には、使用を中止して医師または薬剤師に相談しましょう。

ハイセチン膣錠の価格

ネオクリニックでのハイセチン膣錠の価格は

ハイセチン膣錠 100円/1錠

となっています。

ハイセチン膣錠の使用方法

ハイセチン膣錠は、決められた用量を膣内深くに挿入することで、膣内の分泌液で徐々に溶けて細菌の繁殖を抑え炎症を改善していきます。

ハイセチン膣錠を使用する際に挿入時に痛みを感じる方も多くいます。今回は詳しい使用方法と痛みを感じにくい挿入方法、注意点をご紹介致します。

使用方法

ハイセチン膣錠を使用する際は手と膣周辺(外陰部)をしっかり洗い清潔な手で使用しましょう。

包装から錠剤を取り出し、中腰になり人差し指と中指で錠剤を挟むか、人差し指に載せて膣内の深くまで挿入します。

1日1回の使用であれば就寝前に使用して、挿入後20~30分程度は激しい運動は控えましょう。

痛みを感じにくい方法

膣深くに挿入する際に痛みを感じるという方も多くいます。痛みをなるべく感じないようにするには、リラックスして膣に力を入れないようにすることも大切です。

また、中腰になり膣錠を入れやすい体勢を見つけましょう。爪が長いと膣内を傷つけてしまう場合もありますので爪は短く切っておきましょう。

注意点

ハイセチン膣錠を使用する際は以下の点に注意して正しく使用しましょう。使用して体調に変化がある場合には使用を中止し医師の診察を受けましょう。

服用しない

ハイセチン膣錠は膣内に挿入する薬ですので服用はできません。間違って服用しないように注意し、万が一服用してしまった場合には病院を受診しましょう。また、乳幼児の手の届かないところに保管してください。

決められた用量を正しく使う

ハイセチン膣錠は抗生剤としての効果があり、免疫力の低下によって繁殖した常在菌を抑える働きをして炎症を抑えますが、過度の使用は乳酸桿菌が減ってしまいその他の感染症や性感染症を引き起こしやすくなりますので、決められた用量を正しく使用しましょう。

生理中に使用しない

生理期間中は肥厚した子宮内膜が剥がれ落ちて経血として体外に排出されます。この時期のハイセチン膣錠の使用は衛生面の観点や、使用しても経血と一緒に体外へ流れ出てしまうことから使用はお勧めしません。

生理後は、乳酸桿菌の量が少なく細菌性膣炎が起こりやすくなっていますので、再発するようであれば医師に相談して使用しましょう。

この記事の執筆者

宿田 孝弘
宿田 孝弘 ネオクリニック 院長

ネオクリニック院長の宿田孝弘です。私たちのクリニックはとても小さなクリニックですが皆様にとってのコンビニクリニックになれるように努力しますのでよろしくお願いします。