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尖圭コンジローマは自然治癒するの?症状・原因・治療法について徹底解説

尖圭コンジローマは自然治癒するの?症状・原因・治療法について徹底解説

性器やその周辺にイボのようなものが出来る尖圭コンジローマ。初期症状があまり無いため、イボが大きくなって初めて気付く人も少なくありません。しかし、痛みや痒みなどの自覚症状がないからと言って放っておくのは危険です。

この記事では尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)の症状や感染経路、治療方法などを徹底解説しています。性器や周辺にイボができて、どのように対応すればよいのか悩んでいる人は参考にしてみてください。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)とは

尖圭(せんけい)コンジローマは、ヒトパピローマウイルスが原因で起こるウイルス性の感染症です。生殖器やその周辺に発症するケースが多く、性感染症の一種として5類感染症にも指定されています。

これまで尖圭コンジロームと呼ばれていましたが、感染症法の改正に伴い名称が「尖圭コンジローマ」に変更されました。

日本における尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)感染の現状

尖圭コンジローマ患者数の年次推移
性感染症と聞くと、淋病や性器クラミジアなどが有名です。尖圭コンジローマはこれまで年間10万人あたり30人程度の発症報告があり、それほど知られている疾患ではありませんでした。

しかし、2011年(平成23年)頃から徐々に感染者数が増加しており、令和2年の発症報告数は5,685人(男性3,587人/女性2,098人)でした(※)。性器クラミジア、淋病、性器ヘルペスの次に発症報告があり、身近な性感染症のひとつになりつつあります。

※参考:厚生労働省 性感染症報告数(2004年~2020年):性別にみた性感染症(STD) 報告数の年次推移

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)の感染経路

尖圭コンジローマの感染経路は接触感染と母子感染の2つがあります。接触感染は性的接触によるものとそれ以外のものに分けられます。

続いては、尖圭コンジローマの感染経路について詳しくみていきましょう。

性的接触

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルスが傷口から体内に侵入することで感染します。特に性行為や性行為に類似した性的接触によって感染するケースが非常に多いです。

ヒトパピローマウイルスは感染力が強く、尖圭コンジローマの感染者と性行為をした場合、60~80%の確率でパートナーも感染すると言われています。

性行為やその他の性的接触により、傷口や粘膜、皮膚などからウイルスが体内に侵入して感染すると尖圭コンジローマを発症します。ヒトパピローマウイルスは性器や周辺部分に多く存在する菌なので、誰にでも感染リスクのある性感染症です。

母子感染

妊娠中の母親が尖圭コンジローマに感染している場合、分娩時に赤ちゃんが感染してしまうこともあります。
新生児が尖圭コンジローマに感染すると、喉にイボができる咽頭乳頭腫を発症するリスクがあり大変危険です。

妊婦が感染した場合は速やかに治療を行い、分娩時までに治療を完了させる必要があります。

接触感染

まれに、性的接触以外の接触によって尖圭コンジローマに感染するケースもあります。

両親や医療従事者の手などについたヒトパピローマウイルスが、世話や治療を行う際に幼児に感染してしまったという例があります。
また、トイレのウォシュレットやお風呂の椅子、バスタオルなどから感染する可能性もあると言われているため、感染者との共用は注意が必要です。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)の潜伏期間

尖圭コンジローマの潜伏期間は3週間から3ヵ月程度ですが、長いと8ヵ月ほど潜伏するとも言われています。
平均潜伏期間は2.8ヵ月と言われているため、比較的潜伏期間の長い疾患と言えるでしょう。

発症するまでの期間が長いため、どこで感染したのか特定するのが難しいことも珍しくありません。
また、自覚症状もあまりないケースが多いため、症状の出始めは発症に気付きにくい傾向にあります。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)の症状

尖圭コンジローマの症状には以下のものがあります。

  • 性器やその周辺に特徴的なイボができる
  • 病変部位の違和感
  • 痒み
  • 痛み

イボ以外の症状は、あまり頻繁に起こるものではなく、基本的には自覚症状を感じにくいのが尖圭コンジローマの特徴と言えるでしょう。

女性の場合【膣、膣前庭、大小陰唇、子宮口】などに症状が現れることが多く、男性の場合は【陰茎の亀頭部、冠状溝、包皮内外板、陰嚢】などの病変が多く報告されています。
また、男女ともに【肛門、肛門周辺、尿道口】などにも症状が出やすいのが特徴です。

尖圭コンジローマは口や喉にも感染することがあるため、口内炎だと勘違いして放置してしまうケースもあります。

尖圭コンジローマの特徴的なイボは、先が尖ったような形をしており、徐々に肥大化しながら数が増えていきます。
イボが増えて来ると、一体化してカリフラワーのようになることもあり、目で見える位置にイボが出来た場合は比較的気付きやすいでしょう。

しかし、女性の場合膣内や子宮口にイボができることもあり、見えない場所に発症すると感染発覚が遅れてしまうことも。
パートナーが感染してはじめて、自分が感染していることに気付くケースも多いです。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)の診断方法

尖圭コンジローマは主に視診で診断するケースが多いです。イボが特徴的なため、検体検査などをせず診断されるケースがほとんどでしょう。

しかし、悪性病変の可能性がある場合には検体を採取して検査するケースもあります。
また、尖圭コンジローマに感染すると、他の性感染症を併発しやすくなるため、他の性感染症検査を同時に行うこともあるでしょう。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)の治療方法

尖圭コンジローマの治療では外科的治療と薬物治療、2つの方法があります。

外科的治療
  • 切除
  • レーザー蒸散法
  • 電気メスを使った焼灼法
  • 液体窒素による凍結法
薬物治療
  • 塗り薬

治療方法は、病変部位の状態を見て医師が判断することが多いです。

尖圭コンジローマの原因であるヒトパピローマウイルスは、イボを取り除いても体内に残ると言われています。
再発リスクも大変高いため、治療が完了するまでしっかり通院し、治療後も予後を観察することが大切です。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)は自然治癒することもある

尖圭コンジローマの特徴は、良性病変であるケースが多いことです。そのため、20~30%は3ヵ月以内に自然治癒するとも言われています。

ただし、中には悪性病変で重症化するものもあるため、決して楽観して自然治癒を待つべきではありません。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)の予防方法

尖圭コンジローマは感染力だけでなく再発率も高い厄介な性感染症です。誰にでも感染リスクのある病気ですが、できる限りの予防策を行っておくべきでしょう。

尖圭コンジローマの予防には以下の方法があります。

性交時にコンドームを使用する

尖圭コンジローマの原因菌であるヒトパピローマウイルスは、性器やその周辺に存在し皮膚や粘膜の傷口から侵入して感染を起こします。
性行為時の摩擦によって小さな傷などができると、そこから感染を起こしてしまうため、コンドームを使って性器に直接触れないことや傷口を晒さないことが予防策として有効です。

しかし、尖圭コンジロームは性器だけでなく周辺部位や肛門などにも感染が起こることがあるため、コンドームをしても完璧に感染を防ぐのは難しいでしょう。
性器に違和感がある、イボのようなものがあるなど異変があった場合に、性行為を中止することも大切です。

ワクチンを接種する

尖圭コンジロームの原因となるヒトパピローマウイルスには感染予防のためのワクチンがあります。
ヒトパピローマウイルスは性行為を行ったことのある女性なら50%の確率で感染すると言われています。
尖圭コンジローマに限らず、ヒトパピローマウイルスの起こす病気を防ぐためにもワクチンを接種しておくことも検討してみてはいかがでしょうか。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)に感染した時の注意点

尖圭コンジローマの感染が分かった時には、以下のことに気を付けましょう。

3ヵ月は厳重な経過観察を続ける

尖圭コンジローマは再発リスクが高い性感染症です。治療後、3ヵ月以内に再発する確率は25%と言われていて、4人に1人が再発する計算になります。

再発しても、初期なら比較的治療が簡単なので、イボがなくなっても3カ月間は医師による厳重な経過観察を受けるのが良いでしょう。

他の性感染症にもかかりやすい

尖圭コンジローマはイボができるだけでなく、体内の免疫力を低下させてしまうと言われています。
また、イボができた部分には細かい傷ができることも多く、傷口から他の性感染症に感染するリスクが非常に高いです。

尖圭コンジローマに感染すると、他の性感染症の併発も疑われるのはこのためです。
尖圭コンジローマに感染した時は、パートナーを感染させないためだけではなく、自分自身が他の性感染症に感染しないよう性行為は控えておく方がよいでしょう。

パートナーも検査が必要になる

尖圭コンジローマは感染力の強い性感染症です。また、潜伏期間も長いため感染源を確定するのが大変難しいでしょう。

自分自身が尖圭コンジローマに感染していることが分かったら、パートナーも検査を受けた方が良いです。
万が一感染している場合、初期であるほど治療しやすくなります。初期の段階で治療を受けるためにも、パートナーが尖圭コンジローマに感染した際には速やかに受診して診断してもらうのがおすすめです。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)のよくある疑問

最後に尖圭コンジローマに関するよくある疑問についてみていきましょう。

尖圭コンジローマ(尖圭コンジローム)になったら何科に行けばいいの?

性器やその周辺にイボができた場合や、パートナーが尖圭コンジロームに感染した場合は以下の診療科を受診しましょう。

女性→婦人科
男性→泌尿器科もしくは皮膚科
妊婦→産婦人科ここに内容を入力

子宮頸がんの原因になるHPVと同じなの?

尖圭コンジローマの原因ウイルスであるヒトパピローマウイルスは、子宮頸がんの原因とされるものと同じです。
しかし、ヒトパピローマウイルスは80以上の種類があると言われており、子宮頸がんの原因となるのは16型、18型、31型などのハイリスク型HPVと呼ばれるものです。
尖圭コンジローマを発症するのは、多くの場合6型と11型で、これらはローリスク型HPVと呼ばれています。

しかし、まれにハイリスク型HPVが尖圭コンジローマを引き起こすこともあり、悪性疾患となると重症化して子宮頸がんなどを引き起こす可能性も。
重症化リスクを避けるためにも、放置せず受診して医師の診断を受けることが大切です。

治療にかかる期間はどれ位?

尖圭コンジローマにはさまざまな治療方法がありますが、外科的に手術などでイボを取り除かない限り、複数回の治療や通院が必要です。

症状が軽い場合で1~2ヵ月。症状が重いと1年かかることも珍しくありません。
どの方法で治療を行っても再発リスクはほぼ変わらず、治療後3カ月間は再発リスクが高いです。

まとめ

性器や周辺に特徴的なイボができる尖圭コンジローマ。症状が目で見て分かるため、自分やパートナーの性器に異変を見つけた場合には、性行為を中止するなど未然に感染を防ぐこともできるでしょう。

重症化する程、治療期間が長くかかる傾向にあるため、尖圭コンジローマは早期発見・早期治療が重要です。性器にできものができたと思ったら、直ぐに受診して医師の診察を受けるようにしてください。

※当院では、尖圭コンジローマの患者様は他院へのご紹介になりますのでご了承ください

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この記事の監修者

宿田 孝弘
宿田 孝弘 ネオクリニック 院長

ネオクリニック院長の宿田孝弘です。私たちのクリニックはとても小さなクリニックですが皆様にとってのコンビニクリニックになれるように努力しますのでよろしくお願いします。

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